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2018-07-252018/07/25

RPAでホワイトカラーの業務負担が軽減できるワケ、導入するメリット・デメリットを解説


一日の業務スケジュールを振り返ってみると、資料作成やデータ解析など、地道なデスクワークの時間が多すぎると感じている人はいませんか。「会議が16時に終わって、17時には帰れるはずが……どうして22時になってもパソコンにはりついているんだろう?」と首をかしげる社員が多いなら、RPAの導入がおすすめです。

RPAとは?

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略称です。単純で繰り返しの多いPC事務作業を、ソフトウェアを活用することによって自動化することで、ホワイトカラー業務のロボット化を行います。

RPAは特定のソフトウェアの名称ではありません。データの入力に始まり、販売情報の収集やメール発送作業、経営レポートの作成など、さまざまな業務を自動で行ってくれるいろいろなソフトウェアやアプリを導入することを、RPA化と呼んでいます。

RPAでホワイトカラーの業務負担が軽減できるワケ

ロボット化といえば、これまでは産業ロボットが人間に代わって単純な手作業を行うような業務が主でした。RPAは、わかりやすく言えばロボット化のホワイトカラー版であり、PCの内部で働いてくれます。ホワイトカラーにとって作業量の多い単純業務を引き受けてくれるため、業務負担が大幅に軽減できるのです。

主にバックオフィスの業務処理をRPA化することで、さまざまなメリットが生まれるといわれています。ただ、やはりデメリットもありますから、両方を踏まえて導入を検討しなければなりません。

RPAを導入するメリット

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事務作業の削減

単純かつ繰り返しの多いPCでの事務作業は、企業がデータを蓄積していくために必要不可欠なものです。しかし、データ分析に便利なツールがさまざま登場するにつれ、バックオフィスの事務作業量はだんだん膨大になっています。

残業の温床となりがちな業務オペレーションをRPAに任せられれば、社員が家にたどり着ける時間はかなり早まるでしょう。残業削減、ワークライフバランスの充実が叫ばれるなか、RPAの導入は社員の満足度をアップさせるとともに、会社のイメージ向上に有効です。

人材不足への対応

少子化が進み、日本の労働人口はこれから劇的に減少する傾向にあります。深刻な人材不足はすでに始まっており、人材確保に苦渋している企業は多いでしょう。RPAを導入すれば、人材不足に対応できます。

人為的ミスの削減

事務作業がロボット化すれば、人為的ミスが削減され、より正確な資料を手に入れられることになります。これまで、入力ミスを防ぐためにダブルチェック体制を敷いていた部署などはとくに、大幅な負担減となるでしょう。

業務のスピード化

ロボットはただでさえ人間よりも処理能力が高いうえ、24時間、365日休まなくても平気です。これにより業務のスピード化が期待できます。

重要業務へのマンパワー強化

単純な事務作業をロボットに任せることができれば、社員はもっと重要な業務に専念することができます。新しい仕事につながる企画が生まれ、さらなる業務拡大につながるでしょう。

RPAを導入するデメリット

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仕事が奪われる人もいる

例えば事務作業を中心に行うサブ業務を担当している人は、ロボットに仕事を奪われてしまうことになります。各人が専門知識を身に着けるなど技術の向上を行い、より会社に貢献できるスキルを高めることが重要です。

ツール導入にコストがかかる

どんなものでもそうですが、RPAの導入には金銭的コストや、最適な設定のための時間的コストがかかります。将来的にはそういったコストがすっかり回収できるということを理解して進めなければなりません。

RPAとExcelマクロの違い

ここまで読んだ人のなかには「それはExcelのマクロとどう違うの?」と疑問に思う人もいるでしょう。確かに、Excelのマクロ機能も、複数の操作を設定すれば自動的に作業を繰り返してくれるツールです。作業の効率化に有効なので、活用している企業は多いでしょう。

しかし、ExcelのマクロはあくまでExcel内でしか使えません。RPAは、複数のアプリケーションと連携し、より範囲を広げて操作を行うことができます。データ解析ツールにさまざまなソフトウェアを利用している企業にとっては、横断的な作業ができるのはありがたいことでしょう。

おわりに

RPA導入のコツは、どんな業務のどれほどの人的コストがかかっているのかを、まずは知ることです。より単純で、作業量の多いものから始めると、少しのコストで大きな効果を見込めるでしょう。「仕事が取られる人が出るかも」という心配ももっともですが、まずは社員の負担を減らし、より専門的な業務に専念してもらえるために、導入を検討しましょう。


[最終更新日]2018/07/25

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