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2019-02-272019/02/27

目標管理制度(MBO)がうまく機能しない……。知っておくべきMBOが失敗する3つの原因とその対処法とは

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  • 目標管理制度とはどういう仕組み?
  • どうして目標管理制度がうまくいかないのか
  • MBOを機能させるためにはどのように取り組めばいい?

本稿では、上記のような疑問にお答えします。

1990年代後半に導入され、いわば成果主義の代名詞とも思われがちな目標管理制度(MBO)。マネジメントの神様とも言うべき存在であるピーター・ドラッガー氏によるこの仕組みは、現在日本でも多く導入されている反面、それが適切に機能していないことも多いのです。

では、なぜ目標管理制度(MBO)は適切に機能しないことが多いのでしょうか。また、それに対してどのような取り組みを行えばいいのでしょうか?

本記事では、目標管理制度が機能しない原因を挙げながら、それを解決するためにはどんな施策を行えばよいのかをご紹介していきます。

まず結論から言ってしまうと、目標管理制度が機能しない原因は以下の3点が挙げられるでしょう。

  • 目標達成に躍起になり、個人プレーへ走ってしまいがち
  • 不慣れ・不得意な業務に対するモチベーションの低下が見られる
  • 「目標管理」が「ノルマ」に変わってしまう

目標管理制度(MBO)とは?

では手始めに、目標管理制度とはいったいどのようなものなのかを簡単にご紹介していきます。

目標管理制度(MBO)とは、1960年代にピーター・ドラッガーその他によって発明された、上司が部下をマネジメントするための手法。P・ドラッガー氏といえば、「マネジメント」「プロフェッショナルの条件」などの名著で知られる、マネジメントの神様とも言うべき存在として知られています。

この目標管理制度は、正式には「Management By Objectives through Self Control(目標と自己統制による管理)」と言い、その名の通り上司が部下に対して目標を設定することで社員の業務管理を促し、適切な時間・工数で業務を遂行させるためのもの。

ここで特筆すべきは、「目標管理制度は決して人事評価基準として設けるべきではない」ということです。目標管理制度は業務に対するノルマ設定のようなものとは全く異なり、単に円滑な業務を行うための指標に過ぎないのです。

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目標管理制度が失敗する原因

日本において、目標管理制度は1990年代に成果主義人事制度が普及し出したころから多く見られるようになりました。しかし、その多くが効果的に機能しているとは言い難く、むしろ業務の効率を低下させてしまっているのです。

では、なぜ目標管理制度は効果的に機能しないのでしょうか?
次に、目標管理制度が機能しない理由を分析していきます。

個人プレーに走りやすい

日本企業の多くは、目標管理制度を当初提唱されていたようなマネジメント手法としてではなく、単なる人事評価の基準として用いてしまっています。

そのため、社員は設定された目標をこなすことのみに躍起になり、結果として社員同士の互助を妨げ、個人プレーへと走らせるようになってしまったのです。

モチベーションの低下

人事評価基準としての目的管理制度の下で不慣れかつ不得意な業務を与えられた社員は、「自らの評価が下がるかもしれない」「失敗したら給与が下がってしまう」などという強迫観念に駆られ、結果として業務へのモチベーションを削いでしまいます。

また、上記したような個人主義の蔓延る雰囲気の中とあっては、その傾向は顕著となるでしょう。

目標管理がノルマになってしまう

先述したように、目標管理制度は上司が部下をマネジメントするためにある指標に過ぎず、人事評価を行うための基準としてあるわけではありません。

しかし日本企業の多くでは、「設定された目標=ノルマ」という考えのもとで目標管理制度は運用されてしまっています。これでは当初期待された効果は見込めません。

目標管理制度を機能させるための取り組み方

では、目標管理制度を機能させるためにはどのような取り組みを行えばよいのでしょうか。

まず初めに行うべきは、目標管理制度をノルマや人事評価基準として扱うことをやめ、単なるマネジメントのツールとして扱うことを徹底することでしょう。

これにより、社員のモチベーション向上や円滑なコミュニケーションを取り戻し、いわば「古き良き日本企業のスタイル」を得ることに繋がっていくと考えられます(もちろん、過去のスタイルを全肯定するわけではありませんが)。

また、目標設定の際に「何を」行うか、「どのように」行うかを明確にしておくことも大切です。単に「何を」だけでは、先述したように個人プレーに走ってしまいかねません。「どのように」を設けることで、納得出来るかつ曖昧さを脱した目的設定となります。

そもそも、目標管理制度は今から50~60年以上前につくられたもの。それを現代の企業に落とし込むこと自体困難なのですから、きちんとその本質を見極めつつも臨機応変な対応を行うことが肝要だと言えるのではないでしょうか。

おわりに

今回は、目標管理制度(MBO)に発生してしまいがちなデメリット、そしてそれを解決するための取り組み方をご紹介しました。

子どものころ、学校から出された宿題が嫌だったように、ノルマがかっちりと決まってしまっているほどやる気を削がれてしまうのが人情というもの。経営者や管理職にとっては、社員のモチベーションを上向きに舵取りすることも大切なミッションと言えそうです。


[最終更新日]2019/02/27

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