「人事評価制度の運用がうまくいかない」場合の原因と対策:人事評価制度導入の目的と手段2

「人事評価制度の運用がうまくいかない」場合の原因と対策:人事評価制度導入の目的と手段2

最近、当社とお付合いいただく会社に特徴が出てきました。それは、
「過去、人事制度を設計し、導入を試みたが導入できなかった」
「人事制度を導入しているが、運用がうまくいかない」
こんな企業様とのお取引が増えています。

前回も、以前、社会保険社労士の方と評価制度の構築に取り組んだが、導入できなかった、という企業へのご支援が新たに決まりました。

お話をお聞きするとやはり前回お話した『目的と手段のはき違え』が原因でした。

【評価を行うこと】が目的となって【評価基準】を手段として構築、導入しようとしていたようです。

このメルマガをお読みいただいている経営者の方はこのような無駄なコストと時間を費やすことのないよう人事制度本来の目的を明確にして設計に取り組んでください。

今日から人事制度導入、失敗の原因の2点目、
『制度上の運用がうまくいかない』場合についてお話します。

『制度上の運用がうまくいかない』場合、

(1)評価そのものが進まない
(2)評価結果が反映できない
(3)制度に対する不満

といった理由からその運用が止まってしまっているという症状がほとんどです。

今日はこのなかから【評価そのものが進まない】原因とその対策について考えてみましょう。

(1)評価そのものが進まない
評価が進められない原因は大きく分けて2つです。

一つ目は評価者自身が評価を実施しない
二つ目は評価の集約ができていない
いずれも、ただでさえ忙しい状況に加えて評価という非常に重く時間のかかる仕事まではとても手が回らないという状況です。前者は評価するリーダー(評価者)の問題、後者は評価を集約する総務部門や部門長の問題となります。

対策
まず、評価の重要性をそのプロセスを滞らせている人へ理解してもらい、自ら前向きに取り組むよう意識を変えてもらわなければなりません。

特に、人事制度は会社の将来の発展のためにはなくてはならない人材育成の仕組みであり、会社全体の重要な経営改革手法として導入しようとしていることを理解してもらう必要があります。

このことを100人までの企業は社長自ら伝えていく必要があります。全ての評価者が理解し、実践してもらえるまで徹底して、しつこく何度も何度も繰り返し伝えていかなければならなりません。