経営計画書をつくるとどのような効果が出るのか?事例を紹介

経営計画書をつくるとどのような効果が出るのか?事例を紹介

私は人事評価制度専門のコンサルタントですが、最近新しくお取引が始まったお客様では、経営計画書づくりからお手伝いする企業が増えています。
 
なぜだかわかりますか?それは、人事評価制度を構築するのに経営計画書が必要だからです。しかし、実際はこのことに気づいてコンサルティングを行っている人事コンサルタントの方はほとんどいません。
 
しかし、本当は将来のビジョンが明確になっていないと人事評価制度もつくりようがないのです。
 
では、実際どのような効果が出るのか、今日は過去に経営計画書づくりからお手伝いをしたお客様の事例をお話したいと思います。
 
それは、ある商店街で3店舗を営業していた小売店でのお話です。
御他聞にもれずその商店街でも人通りは年々減少し、それにつれて売上も右肩下がり。様々な対策を打つも効果はなく慢性の赤字状態に陥っていました。
 
この状態を打開すべく、そこの社長と経営理念や5年後のビジョン、それを実現するための戦略を具体的に決めていきました。
 
なにしろ、現状分析をして戦略を考えていくなんていうことはやったことがない社長だったのでとにかく最初は苦労しました。いろいろな考え方や分析手法を指導しながら4ヶ月かけてやっと経営計画書ができあがりました。
 
さあ、ここからが肝心です。出来上がった経営計画書を【絵に描いた餅】にしないために会社全体に浸透させていかなければなりません。
そのためには、経営理念を壁に掲げて毎朝唱和するだけでは無理なのです。
 
まず、全社員を集めて経営計画書の発表会を行いました。もちろん、社長の発表を聞く社員の方も初めてのことだったので、何をどうしていったらよいのか意味や内容もよくわからない、という人も多かったと思います。
 
その後、経営計画書中に盛り込んだ戦略を実現していくために3人のリーダーと一緒に現場で実行するための計画作りをスタートしました。
 
そうこうしているうちに発表会の日から1ヵ月後、なんと新しい郊外型の店舗の出店が決まってしまったのです!
 
もちろん、経営計画書にも2店舗の新規出店計画を盛り込んでいました。経営計画書を作成してわずか1ヵ月後に具体的な成果が上がったのです。
 
「将来の夢や目標を具体的に紙に書いて明確にすれば実現する」という話は私もセミナーや本で聞いて知っていました。しかし、このときほどこのことを目の当たりにしたことはありません。
 
この続きはまた次回