[人員補充形式]の採用方法では採用に失敗する:中途採用で優秀な人材が採れない理由2

[人員補充形式]の採用方法では採用に失敗する:中途採用で優秀な人材が採れない理由2

前回から中小企業が採用に失敗し、優秀な人材を獲得できない4つのポイントをお話しています。

いくら人事評価制度を導入し、教育を徹底してもどうしても素材がダメで優秀な人材が育たない。そのために企業の成長がストップしてしまう。
こんな問題を抱える中小企業が非常に多いのです。

したがって、優秀な人材を確保するための採用ノウハウ、これが企業の成長に欠かせないものになってきます。

にもかかわらず、実態は採用にあまり社長が力を入れていない中小企業が非常に多い。私はこの現状に非常に危機感を抱いています。一人でも多くの経営者がこの危機的状況に気づき採用に力を入れていただけることを願っています。

前号は採用に失敗する1つ目のパターン、【求める人材レベル以下の人を採用担当者としている】についてお話しました。

【人員補充形式の採用方法】、これが採用に失敗する2つ目の原因です。

「営業マンが一人辞めるので急いで補充しなきゃならん、営業社員募集の広告を出してくれ!」

中小企業でよくある採用の現場ですね。しかし、このような採用方法を取っている限りいつまでたっても優秀な人材は確保はできません。できたとしても、それはたまたま、まぐれなのです。

理由は簡単です。このような募集方法で採用しようとすると、とにかく一人人材を確保しないことには会社がまわらなくなるのです。ですからとにかく1回の募集で一人の採用を決めてしまわなければなりません。

でも、よく考えてみてください。1回の募集で優秀な人材が確保できるとは限りません。いや、優秀な人材が採れる確立の方が圧倒的に少ないのです。
 
なぜなら、本当に優秀な中途社員は会社を辞めません。会社もそんな優秀な社員を手放すことは大きな損失ですし、本人も厚遇を受けているため、わざわざリスクを犯して転職しようとは考えません。
 
中途市場にいる優秀な人材とは自分のキャリアアップや夢の実現のために次のステップに進もうと転職を試みる人です。この手の人材はそうそういつも中途市場にはいません。
 
では、どうすればよいのか・・・?!
 
それは、人を採用しなくても会社が十分まわる時期から採用活動を行うのです。
 
「中小企業にはそんな余裕はない!」と思われるかもしれませんが、中小零細企業でもきっちりと実行しているところもあります。
 
要は社長の発想、考え方次第です。
 
【優秀な人材を採れない社長の考え方】
「ウチは人材もギリギリのところでやっているのだから、余分な人材に採用経費や一人分余分に人件費を払える余裕なんてないよ。」
 
【人材で会社を成長させる社長の考え方】
「たとえ採用経費や数か月分の人件費が先行して出て行ったとしても、優秀な人材なら1年もあれば自分の給与とその投資分以上は稼いでくれるよ!会社が成長するための先行投資と考えれば安いもんだよ。」
 
さて、あなたはどちらのタイプ?