成果主義の人事評価制度が失敗する理由、成果主義をやめて成功した事例

成果主義の人事評価制度が失敗する理由

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  • 優秀な人材が次々と辞めていく…
  • 成果主義を導入してるけど業績につながらない…

こういった悩みを抱えている中小企業の社長は多いことでしょう。

日本の企業の人事評価制度に成果主義が本格的に導入されてから、30年ほどが過ぎました。年功序列の古い給与制度を撤廃すれば日本の景気も良くなるのかと思いきや、そうでもないのが実情です。

それでは、成果主義もまた、正しい人事評価の方法ではないのでしょうか。成果主義の人事評価制度が失敗する理由を解説し、成果主義をやめて成功した事例をご紹介します。

なぜ成果主義の人事評価制度が失敗するのか?

なぜ成果主義の人事評価制度が失敗するのか。それは、社員のやる気をお金でコントロールしようとするためです。成果主義を導入しても業績が振るわないと悩んでいる経営者は、「お金が一番効果的」と、お金で社員を動かそうとしてしまっていないでしょうか。

お金で動く社員は、お金で会社を去っていく

これが、長年この分野に関わってきた私の結論です。社員のやる気をお金でコントロールしようとして、優秀な社員を失った会社を何社も見てきました。目の前にお金をちらつかせながら社員を働かせるやり方は、逆効果となる場合がほとんどです。

成果主義の人事評価制度の問題点

成果主義の人事評価制度の問題点は、3つあります。それは、「お金で動く社員を作ってしまう」こと、「チームワークが軽視される」こと、そして「数字では測れない人の働きを評価できない」ことです。順に説明しましょう。

お金で動く社員を作ってしまう

成果主義は、お金で動く社員をつくる仕組みです。社員は「より多くの報酬をもらうために頑張ろう」とするでしょう。しかし、裏を返せば「報酬が上がらないなら、頑張ることはやめよう」という考え方につながります。

また、今の経済環境の中では、総人件費を下げざるを得ない会社も少なくありません。そのような会社に勤めている社員は、「今の会社にいる限り、自分の給与は上がらない」と見切りをつけ、より条件の良い会社へと去っていくでしょう。

つまり、成果主義は、モチベーションを阻害し、帰属意識を育てない、極めて重大な欠陥を持つ仕組みと言っても過言ではありません。つまり、社長自ら、お金で動く社員を作ってしまうのです。

チームワークが軽視される

成果主義は、人を出し抜いてよい成績を上げるのも良しとします。すると、個人プレーに走る社員が続出し、チームワークがおろそかになる恐れがあります。その結果、チーム全体で取り組む目標が、達成されなくなる場合も多いでしょう。成果主義は、日本企業の美点とされていた「一丸となって取り組む」面を、破壊してしまうのです。

また、いわゆる「一匹狼」の成績が良い場合、昇給に合わせて昇進させざるを得ません。すると、一匹狼型の社員は新人や部下の育成に無頓着なので、会社全体の成長が望めない事態に陥ります。

数字では測れない人の働きを評価できない

成果主義を導入しやすいのは、数値での目標設定が可能な部署だけです。バックオフィス系の部署に成果主義を当てはめるのは、難しいといえます。

だからといって、いわゆる花形部署の給与だけを、成果主義によって派手にアップさせるのは問題です。その不公平感から、バックオフィス系の社員がモチベーションを下げてしまうことは目に見えています。バックオフィスの雰囲気は、会社全体の空気に直結します。

成果主義をやめて成功した事例

私のクライアントA社にも、かつて成果主義を導入し、失敗した経験を持つリーダーがいました。以前、彼が勤務していた会社では、結果を重視する成果主義的な人事制度を導入しており、それでかえって社内の雰囲気が悪くなり、退職者も相次いだともこと。その結果、会社の業績まで悪化しました。

しかし彼がA社に入り、「ビジョン実現型人事評価制度」が導入されると、「この仕組みがなかったら、今の業績は絶対に実現できなかった」と語るほどの成功がもたらされたのです。導入3年で、売り上げは3倍にもなりました。

業績アップの原動力となった「ビジョン実現型人事評価制度」は、会社のビジョンと理念を人事評価制度に反映させるものです。A社の社長は、制度に取り組む前に、22ヶ条からなるクレド(会社の価値基準、行動指針を明文化したもの)を完成させていました。クレドと人事評価制度を連動させることで「社員がやるべきこと」が明確になり、全社員が成長目標に自ら取り組めるようになったのです。

3倍もの業績アップを実現した「ビジョン実現型人事評価制度」の詳細は、以下の記事にまとめてあります。ぜひ参考にしてください。

ビジョン実現型人事評価制度・経営計画書の作り方総まとめ

人事評価制度の作り方については、以下の記事も併せてご覧いただくとより効果が高まります。
人事評価制度=給与査定ではない!全社員がビジョンに向かって成長できる人事評価制度・経営計画の作り方まとめ

おわりに

成果主義の問題点がお分かりいただけたでしょうか。成果主義には、確かに一部の社員のモチベーションをアップさせる面がありますが、それは優秀で、自分で能力を開花させる実力のある社員だけ。そしてそんな社員は、優秀であるがゆえに、そのうちもっと報酬のいい会社へ転職してしまうでしょう。

人を大事にしたいと考えたら、成果主義は潔くやめることです。そして、「そもそもこの会社を、どんな企業にしたいのか」から考えましょう。理念やビジョンが定まれば、理想の人材像もおのずと見えてきます。それを具体的に提示するだけで、社員は「何が求められているか」を正しく理解することでしょう。

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