4つの理念の作成・実践で全社員のベクトルを合わせる

社員のベクトルを合わせるために必要な4つの理念

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  • 社員の足踏みがそろわない…
  • 社員のベクトルを合わせるってどういうこと?

本記事は、「社員のベクトル(方向性)が合わない」というお悩み・疑問にお答えします。

会社を飛躍的に成長させるためには、社員全員の意識が一つにそろっていなければなりません。つまり、頑張りのベクトルを合わせるということです。本記事では、社員が一丸となって会社の目標へと向かっていくために必要な4つの理念と、理念浸透のコツをご紹介します。

「社員のベクトルを合わせる」とは?

初めに、「社員のベクトルを合わせる」とはどういう意味かを改めて確認しておきましょう。「ベクトルを合わせる」とは、「社員一人ひとりが同じ方向を向いている」ということです。

物理的に同じ方向を向いているということではありません。仕事をするにあたって、目指すべき最終目標が一致しており、それに向かって邁進していけるという意味です。

社員のベクトルがバラバラでは、目的・目標への推進力が弱くなってしまいます。一人ひとりが実力を持ち合わせていても、ベクトルが合っていなければ力は十分に発揮されません。綱引きをしているとき、たくさんの人がいても、様々な方向に引っ張っていては、敵に伝わる力が弱くなってしまうでしょう。とてももったいないことです。

一方で、社員のベクトルが揃っていれば、一人ひとりが同じ方向に向いて言えるので、目的や目標に向かう力が最大になります。綱引きに例えるなら、「せーの」で全員が同じ方向に全力で綱を引っ張れる組織ということです。

社員のベクトルを合わせるメリット

社員のベクトルを合わせるメリットは、推進力を向上だけにとどまりません。意欲的な人材だけが集まる会社になるところにもまた、メリットがあります。

とくに社員数が少ない中小企業では、後ろ向きの考え方の社員が一人いるだけでも、大きな足かせとなります。こうした人が去った会社は、その人がいたときより格段に生産性がアップします。

自社の理念とビジョンを示し、目的と目標をはっきりさせ、進むべきベクトルを明確にした後は、その理念や目標に共感できる人材たちがベクトルを合わせて邁進していきます。一方で、会社の姿勢に共感できず後ろ向きな姿勢をとる社員は、会社に居づらくなり、会社を去ることを考えるようになります。

こうして会社の理念や目標、考え方にあった社員だけが残ります。さらに、目標や目的を明示していると、それに共感できる人材が集まるようになります。こうして会社の成長スピードが加速していくのです。

組織のベクトルをあわせる仕組みがないと…?

組織のベクトルを合わせる仕組みがなければ、困ってしまうのは社員がバラバラの方向を向いて仕事をするからだけではありません。次の3つの理由から、組織のベクトルがないと会社全体がうまく回らなくなります。

指示待ち人間が増える

社員が仕事をするうえで迷いが生じたとき、行動の指針がなければ、指示をひたすら待つようになってしまいます。仕事はマニュアル通りに行くことばかりではありません。何か一つ、マニュアルに書いていないことが生じると「どうすればいいんだろう?」と手が止まってしまう社員はいませんか。

とくに日本人はまじめな人が多いので、「失敗しないように、上司に指示を仰ごう」と考える人が少なくありません。慎重なのはいいことですが、それでは仕事が止まってしまいますし、上司の負担が増えるだけです。さらに、はっきりとした目標が示されていないと、上司の言葉にもブレが生じます。

上司の指導に一貫性がないと、部下はますます「今後も、そのつど上司に聞かなければだめだな」と思うようになってしまいます。このありさまでは、トラブルはないかもしれませんが、会社の飛躍的な成長は見込めないでしょう。働いていてやりがいや楽しさを味わえるシーンも、ぐっと少なくなってしまいます。

誤った対応によるトラブルが増える

中には、そこまで慎重派ではなく、思い切って自分の判断で動いてみようという社員もいることでしょう。しかし、明確な行動指針がないがゆえに主観的な判断による対応をしてしまい、トラブルに発展してしまうことが少なくありません。あなたの会社にも、奔放な行動をするので目を離せない、そんな社員はいませんか。

明確な行動指針が示されていれば、何を一番大事に考えて行動すればいいかが、すぐにわかるはずです。奔放社員には「自己判断をする前に、理念をいったん思い浮かべてみて。わが社の理念や目標に沿った行動になっているかな」と指導してみましょう。

それでも判断を間違えてしまったとしても、上司は客観的に「理念に照らして、この行動がなぜ間違っていたのか」「どう行動すれば正解だったのか」を客観的に指導することができます。本人も「勝手なことをして叱られている」という状態から抜け出すことができ、納得度が高まります。

会社の雰囲気が悪くなる

社員のベクトルが揃っておらず、それぞれの社員がそれぞれの考え方で仕事をしていると、ときには社員同士が考え方の違いから衝突してしまうことも否めません。どちらの考え方も理にかなっている状況だと、お互い譲らず、会社の雰囲気が悪くなってしまうこともあるでしょう。

職場の人間関係の悪化は、働いている人にとって看過できない問題です。離職につながる恐れがじゅうぶんにあります。人数の多い職場であれば、考え方が近い人同士で派閥が生まれてしまう可能性もあります。すると足の引っ張り合いが始まり、会社の業績にまで影響してしまうかもしれません。

会社側が理念を明確にし、進むべきベクトルを見える化すれば、全社員が同じ考え方で、同じ指針で行動できるようになります。社員同士が衝突したとしても、「理念に照らし合わせて、どちらの考え方が会社の指針に沿っているか」を話し合うことができれば、すぐに解決するでしょう。

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4つの理念で全社員のベクトルを合わせる

全社員のベクトルを合わせるために必要なのが、「経営理念」「基本方針」「行動理念」「人事理念」の4つです。「経営理念」は、「自社は何のために存在するのか」を表したもので、他の3つの理念を考えるときの源になります。「基本方針」は「経営理念の実現に向かっていくときの考え方・姿勢」で、ベクトルの道筋を整えるための指針です。

なお、「行動理念」は「経営理念実現のために社員に求める行動・考え方」であり、抽象的になりがちな理念を具体的な行動に落とし込む役目を負っています。最後の「人事理念」は「人材に対する基本的な考え方」で、人を動かすための方針を示しています。

社員のベクトルを合わせるために必要な4つの理念

  • 経営理念
  • 基本方針
  • 行動理念
  • 人事理念

理念の作成に役立つ4つのステップ

筋の通った理念を作成するためには、正しい手順が必要です。社員のベクトルを合わせ、強い組織を作るため、4つのステップで理念を作成しましょう。

ステップ1:「経営理念」を作る

まずは会社の存在意義、社会にどんな影響を与え、どう生きていくのかを「経営理念」として定めます。作成プロセスは以下の過去記事に詳しく紹介していますので、参考にしてください。

経営理念とは?社員の成長が加速する経営理念の作り方 5つのステップ、参考にしたい事例7つも紹介

ステップ2:「基本方針」を定める

「経営理念」で会社が何のために存在し、どこを目指すのかはっきりさせたら、「基本方針」を定めます。「経営理念」というゴールにたどり着くにはどんな道を選べばよいかを指し示すためです。具体的な作り方は、下記の記事にまとめてあります。参考にしてください。

経営理念を実現するための基本方針(経営方針)とは?作り方や事例を紹介

ステップ3:「行動理念」で社員の行動に対する姿勢・考え方を示す

「経営理念」の実現に向け、「基本方針」を実践するために社員たちにどのような考え方、行動を求めていくのかを明確にするため、「行動理念」を定めます。「経営理念」や「基本方針」は会社が主語ですが、「行動理念」は社員が主語です。行動理念のつくり方は、下記の記事を参考にしてください。

行動理念とは何か?企業における役割と意味、その作り方を一から解説

ステップ4:「人事理念」で人材に対する考え方を伝える

「人事理念」は、会社の人材に対する根本的な考え方として、人材を育成していくときの指針となります。これまでに作成した「行動理念」に沿って行動しながら「基本方針」を実践し、「経営理念」を実現するにはどんな人材に成長してほしいのかという視点で考えましょう。具体的には、下記の記事を参考にしてください。

経営・行動・人事理念を明確化すれば会社が変わる!中小企業が打ち立てるべき3つの理念を解説

理念の作成に役立つ4つのステップ

4つの理念を社員に浸透・実践させる

社員のベクトルを合わせるためには、理念を作成するだけでなく、理念を社員に浸透させ、実践させることが必要不可欠です。4つの理念を全社員が暗唱できるくらいでないと、内容は頭に入りません。朝礼や各会議、ミーティングなどの場で唱和したり、見える場所に掲示したりして浸透させましょう。

また、定期的に「理念テスト」を行うのも効果があります。丸暗記ができていれば、いつでも瞬時に「行動理念」と照らし合わせて物事を考え、比較できるようになるでしょう。その結果、理念に沿った行動をとれる機会が増えていきます。

また、4つの理念は、社長と経営陣、現場のリーダーたちが一緒に作成すると、より浸透に効果があります。社長の経営の根本になる考え方に触れ、これからどうしていきたいかを経営陣が知れば、その姿勢を社員にそのまま伝えることができるためです。幹部・リーダーと考え方を共有することを、第一に考えましょう。

社員のベクトルがそろい3年で3倍の売上を達成した事例

ここで、私のクライアントの事例をご紹介しましょう。社員のベクトルが見事に揃い、爆発的な売上増加を経験した会社の実体験です。

プロジェクトはリーダーの全面拒否から始まった

A社は、人事評価制度の改革プロジェクトを推進していこうとしていました。しかし、社長が「中核となる部門を任せていきたいと」考えていたリーダーのBさんが、改革プロジェクトに真っ向から反対。社長からすれば、一番成長してほしい、新しい改革一も全面的に協力してもらいたい人材です。

Bさんは「こんな制度は、きっと失敗しますよ」と漏らしました。しかしこの言葉は、Bさん自身の過去の経験から出てきたものだったのです。

中途社員のBさんが以前に勤めていた会社でも、人事制度改革が行われました。しかしその人事制度は結果を重視する成果主義的なもので、社内の雰囲気が悪くなり、退職者が相次いだことで制度運用が廃止されてしまいました。その結果、会社の業績が悪化してしまったとのこと。よって、「A社もそうなってしまうのでは」と心配していたのです。

しかし、現在ではBさんが「この仕組みがなかったら、今の業績は絶対に実現できなかった」と語るほど制度改革に前向きに取り組み、部下をまとめ、会社の成長に貢献しています。会社にとってなくてはならない社長の右腕に成長してくれたのです。会社の売上高は、制度改革前の約3倍にまで躍進しました。

「クレド」を実践に結びつけた制度運用

A社が躍進できたのは、制度改革時に「クレド」を導入したことがポイントです。A社の社長はかねてより人材や組織面の強化の必要性を痛感しており、いろいろな情報を当たったところ、自ら学んで「クレド」が必要という結論に至りました。

「クレド」とは、会社の価値基準や行動指針を明文化したもので、社員が行動するときの判断基準やよりどころとなるものです。A社の社長は、数ヶ月かけて社長自身が考え、編集した会社のクレドを完成させました。それは条文ごとに解説が加わり、誰が読んでもわかりやすく、行動に移しやすい内容となっていました。

ところが、「クレド」を全社員に対して公開し、様々な場面で活用しながら実践に結びつけようとするのですが、なかなかうまくいきません。社長が悩んでいたところ、私が提唱する「ビジョン実現型人事評価制度®」の考え方と出会います。すると社長は「これしかない!」とひらめきました。

「クレド」について詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にされてください。

企業におけるクレドとは?導入するメリットと導入方法を解説

理想以上の人材レベルアップを実現

「ビジョン実現型人事評価制度®」は、会社の理念やビジョンを経営計画に落とし込み、さらにそれを人事評価制度に落とし込むことで、社員の行動を理念やビジョンへダイレクトにつなげる仕組みです。社長が定めた「クレド」を評価制度へつなげたことで、社員の行動ベクトルがきっちり揃うようになりました。

社長は、人材面での効果を2つ感じていました。1つめが「人材成長のスピードが速まった」こと、もう一つが「採用する人材の質が高まった」ことです。

以下の記事で「ビジョン実現型人事評価制度®」の作り方を詳しく紹介しています。

ビジョン実現型人事評価制度®・経営計画書の作り方総まとめ

人材成長のスピードアップ

「人材成長のスピードが速まった」のは、評価制度を通じて社員一人一人の目標と役割を明確にして取り組むことによって、全社員の成長イメージがクリアになったことが要因でした。全社員が、自分が進むべきベクトルを正確に理解することができたのです。

以前は「自分自身の仕事にクレドを落とし込んだとき、具体的な取り組み方がわからなかった」と言っていた社員が、制度ができてからは「やるべきことがはっきりわかるようになった」話しています。迷うことなく仕事に取り組めれば、仕事のスピードも、成長もアップ。自ら成長目標に取り組んでいくことができるようになりました。

採用人材のレベルアップ

「採用人材のレベルアップ」は、「ビジョン実現型人事評価制度®」の仕組みを採用面接のときに本人へ伝えることで実現できました。具体的には、採用の一次面接でクレドと経営理念やビジョンを盛り込んだ資料を本人に渡し、説明をしてじっくり読んでもらいます。それから本人に感想を聞くそうです。

感想として、ほとんどの人は「こんなに会社の仕組みが明確になっているところは初めてです」と答えるとのこと。ここで「この会社の理念は、自分の目指すべきところと、少し違うな」と感じるような人は、たとえ採用されたとしても自ら辞退する方向へ動くことでしょう。

また社員として必要な能力、人材像から落とし込んだテストを面接時に課すことで、自社と価値観を共有でき、自己成長意欲が高い人材だけを採用できるようになりました。理解力、論理力、感じ取る力、コミュニケーション力などを見抜けるテストで、内容は独自のものです。

理念解説と自社に必要な基礎力を見抜くテスト、この2つを実施するようになって、会社が求める水準に合わない人を採用するようなミスマッチは激減しました。採用人材のレベルが上がり、成長スピードがアップしたわけですから、この人材力アップが3倍の売上を実現した原動力になったことは間違いありません。

おわりに

4つの理念を作成し、全社員に浸透・実践させれば、会社は爆速的に成長します。理念作成は売上を伸ばすための具体的な動きよりもダイナミックさに欠け、地味な仕事です。でも、土台作りこそが大事ですから、まずは取り組んでみてください。理念を全社員が暗唱できるところまで到達すれば、きっと数字に表れてきます。

社員のベクトルを合わせることは、仕事の効率化を図ること、生産性を高めること、最少の人数で最大の利益を上げることと同義です。今まで理念がなかったという会社こそ、伸びしろがあります。経営陣と一緒に、理念づくりを始めましょう。

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この記事を監修した人

代表取締役山元 浩二

経営計画と人事評価制度を連動させた組織成長の仕組みづくりコンサルタント。
10年間を費やし、1,000社以上の経営計画と人事制度を研究。双方を連動させた「ビジョン実現型人事評価制度®」を480社超の運用を通じて開発、オンリーワンのコンサルティングスタイルを確立した。
中小企業の現場を知り尽くしたコンサルティングを展開、 “94.1%”という高い社員納得度を獲得するともにマネジメント層を強化し、多くの支援先の生産性を高め、成長し続ける組織へと導く。その圧倒的な運用実績を頼りに全国の経営者からオファーが殺到している。
自社組織も経営計画にそった成長戦略を描き果敢に挑戦、創業以来19期連続増収を続け、業界の注目を集めている。
著書に『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』(あさ出版)、『小さな会社の人を育てる賃金制度のつくり方』(日本実業出版社)などがある。2020年2月14日に15刷のロングセラーを記録した著書の改訂版である『【改訂新版】3ステップでできる!小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』(あさ出版)を出版。累計14万部を突破し、多くの経営者から注目を集めている。
1966年、福岡県飯塚市生まれ。

個人ブログ:https://jinjiseido.co.jp/blog/

日本人事経営研究室は仕事創造型人材を育て、成長し続ける強い企業づくりをサポートします

私たち日本人事経営研究室は、"人間成長支援"をミッションとし、
中小企業の持続的成長をサポートしています。
「人材」ではなく「人間」としているのには、こだわりがあります。
それは、会社の中で仕事ができる「人材」ではなく、仕事を通じて地域や環境、社会に貢献できる「人間」を育てる事を目指しているからです。
日本人事経営研究室では、そのために必要な「人」に関するサービスや情報を提供しています。

日本人事経営研究室 代表取締役 山元浩二氏

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