従業員満足度の高い企業と低い企業の違い、従業員満足度を高める4つのポイント|人事評価制度・賃金制度のノウハウ | 日本人事コラム

従業員満足度の高い企業と低い企業の違い、従業員満足度を高める4つのポイント

「最近、どんどん人が辞めていく」「常に人材不足で、新しい人がなかなか会社に根付かない」という悩みはありませんか。それはもしかしたら、従業員満足度の低さが原因かもしれません。従業員満足度が高い企業は、人材が辞めにくく、良い人材を得ることが可能です。結果、会社の成長に大きく貢献します。従業員満足度の高い企業と低い企業の違いや、従業員満足度を高めるポイントについて解説します。

従業員満足度(ES)とは?

従業員満足度とは、「Employee Satisfaction」(通称ES)の日本語訳で、従業員らが会社で働くことにどれほど満足しているかを示すものです。従業員満足度を決めるのは、次のような要素です。

報酬

働いている内容に対して妥当な金額を得ることができるかは、仕事を始めるにあたって必ず確認する要素です。また、得られる給与で自分や家族が暮らしていけるかどうか、スキルアップに対して報酬面はどうアップするかも、重要なところです。

福利厚生

健康保険や雇用保険などの法定福利厚生はもちろんのこと、社員食堂はあるか、住宅手当や家族手当は出るか、特別休暇制度があるかなど、自分が望むような福利厚生が採用されているかどうかも、働く人にとっては重要なことです。

企業風土

起業に根付いている従業員たちの思考や行動は、古株の従業員たちは「このように考えて、行動して当然」と思っていても、その企業独特の物であることが少なくありません。企業風土になじめないと、早期退職の引き金になります。

マネジメント

従業員の管理体制が納得のゆくものでなければ、反発の火種になりがちです。「自分なりのスキルを使って仕事をしたいのに、全く裁量権がない」「上司が自分の頑張りを全く見てくれない」といった不満が生まれます。

モチベーション

やる気を得られる職場かどうかは、従業員にとって最重要ポイントと言っても過言ではありません。もっともモチベーションは、報酬面や企業風土、マネジメントなど多要素への満足度が高ければ、高まる傾向があります。

働く現場の環境

企業風土には馴染めても、「この部署の人たちとは、あまりうまくいかない」「仕事先からの要望が多くてつらい」といった悩みが生じると、満足度は下がってしまいます。悩みを良くヒアリングしてくれるリーダーの存在が不可欠です。

自分自身が成長できるか

他の要素には満足できても、自分のスキルが活かせない、伸ばせない職場だとしたら、自分自身の成長にはなりません。向上心の高い人ほど、スキルアップできない職場に悩んでしまいます。

従業員満足度が高い企業と低い企業の違い

従業員満足度の要素を確認したところで、次は具体的に「従業員満足度が高い企業と低い企業の違いは何か」を見ていきましょう。それぞれ、以下のような特徴があります。

従業員満足度が高い企業の特徴

■生産性が高い
従業員のモチベーションが高く、適切なマネジメントができているため、さばける仕事の質、量ともに安定します。結果、生産性が高まります。

■人材が定着しやすい
従業員満足度が高いということは、「この会社で働き続けたい」と強く思う人が多いということです。人材が定着しやすく、人材採用のコストや育成のコストを下げることができます。

■自ら成長する従業員が多い
成長できる環境が整っており、かつ従業員それぞれのモチベーションが高いため、従業員が自ら成長していきます。従業員の成長は、もちろん仕事面に反映され、会社の成長に還元されます。

従業員満足度が低い企業の特徴

■生産性が上がりにくい
従業員のモチベーションが低いため、なかなか仕事が進みません。また、リーダーのマネジメントスキルが低いと、それぞれの従業員に適切な仕事量を渡せず、生産性があがりにくくなってしまいます。

■人材が定着しにくい
モチベーションが上がらず、企業風土が合わず、報酬や福利厚生面でも不満があるような会社に、積極的に残りたいと思う人はいないでしょう。人材が定着せず、採用や育成のためにコストがかかります。

■自ら成長する従業員が少ない
会社に不満が多いと、従業員側に「売り上げ貢献のために成長しよう、自発的に勉強しよう」という意欲が生まれません。従業員のスキルは伸び悩み、会社の成長も止まってしまいます。

従業員満足度を高める4つのポイント

従業員満足度が会社の成長へダイレクトに結びつくことが、お分かりいただけたでしょうか。ここで、従業員満足度を高めるための4つのポイントをお伝えしましょう。

経営理念・ビジョンへの共感を高める

従業員は、経営理念やビジョンに共感できれば「この会社で働きたい」という想いを強めます。経営理念やビジョンをはっきり示せば、企業風土も理念実現のためにふさわしいものへと変わっていきます。また、採用段階で理念を公開すれば、共感してくれる人材ばかりを採用することが可能です。

理念やビジョンの作り方について、詳しくは過去の記事をご参照ください。

超実践的な経営理念とは?社員のやる気を引き出す経営理念の作り方 5ステップ&7つの事例を紹介

評価制度の納得度を高める

報酬や福利厚生、マネジメント方面で従業員の支持を得るためには、人事評価制度の納得度を高めることが不可欠です。「人事評価制度は、報酬を決めるもの」と思っている人もいるかもしれません。しかし、それは違います。従業員にとって重要なのは、報酬の金額ではなく、評価結果の内容です。「きちんと評価されている」と思えればこそ、安心して仕事をすることができ、会社に貢献しようという気持ちも芽生えてくるものです。

人事評価制度を見直すための方法として、以下のような記事があります。参考にしてください。

人材流出を防ぐには「人事評価制度」が必要、賃金制度だけでは不満を解決できない

働きやすい社風・職場環境をつくる

のびのびと働いてもらうためには、風通しの良い社風、気持ちのよい職場環境が必要です。「従業員満足度を上げたいけれど、報酬を上げるわけにはいかない」と悩む経営者の方は、まずは環境の改善から取り組んでみませんか。

とはいえ、「社風」はどう作ればよいのか、すでにある社風をどう変えていけばよいのかは、よくわからないという方もいるでしょう。以下の記事を参考に、社風について考えてみてください。

社風とは?合う・合わないを社員はどこで判断する?経営者が考えるべき社風の作り方

成長しやすい仕組みをつくる

従業員が成長しやすい仕組みを作ることもまた重要です。マネジメント方面がしっかりしていて、自分のやるべきことが明確になれば、従業員は方針に沿ってぐんぐん成長してくれます。日本のサラリーマンには、「まじめ」「指示されたことはきちんとやる」という美点があります。この美点を活かして、明確な目標とキャリアプランを与えましょう。

社員の成長の仕組みをつくる「チャレンジシート」の作り方については、以下を参考にしてください。

たった3項目で社員の成長を爆速化!「チャレンジシート(目標設定シート/目標管理シート)」の作り方【目標例付き】

おわりに

日本は長く「お客様は神様」と、「顧客満足度」を大事にするあまり、「従業員満足度」についてはおろそかにしてきた歴史があります。しかし、会社で働く従業員が自らの仕事に満足していなければ、会社の成長はあり得ません。

人材不足の今、今いる人材を大事にしなければ、企業に未来はないでしょう。幸い、ご紹介したように、従業員満足度を上げるための要素には、いくつかあります。手の付けやすいところから実践し、従業員の反応をみましょう。根本的な満足度の底上げには、理念とビジョンの共有、そして人事評価制度の改変がおすすめです。

この記事を監修した人

代表取締役山元 浩二

経営計画と人事評価制度を連動させた組織成長の仕組みづくりコンサルタント。
10年間を費やし、1,000社以上の経営計画と人事制度を研究。双方を連動させた「ビジョン実現型人事評価制度®」を480社超の運用を通じて開発、オンリーワンのコンサルティングスタイルを確立した。
中小企業の現場を知り尽くしたコンサルティングを展開、 “94.1%”という高い社員納得度を獲得するともにマネジメント層を強化し、多くの支援先の生産性を高め、成長し続ける組織へと導く。その圧倒的な運用実績を頼りに全国の経営者からオファーが殺到している。
自社組織も経営計画にそった成長戦略を描き果敢に挑戦、創業以来19期連続増収を続け、業界の注目を集めている。
著書に「小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』(あさ出版)「小さな会社の人を育てる賃金制度のつくり方」(日本実業出版社)などがある。2020年2月14日に15刷のロングセラーを記録した著書の改訂版である「【改訂新版】3ステップでできる!小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方」(あさ出版)を出版。累計14万部を突破し、多くの経営者から注目を集めている。
1966年、福岡県飯塚市生まれ。

個人ブログ:https://jinjiseido.co.jp/blog/

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