人事評価制度改革に取り組む前に、社長の決断を鈍らせる3つの心配事があります。
1)社員のモチベーションが下がらないだろうか
2)社員から不満がでるのではないだろうか
3)辞める人が出てくるのではないだろうか
この3つです。
一般的にはこの3つの心配事は、歓迎すべきことではないと社長はとらえているようです。
この3つの心配事が原因で、人事評価制度改革に踏みきれない、という社長が非常に多いのです。
しかし、実は全く逆で、この3つの心配事は会社の将来を考えると、起こってくれた方がよい歓迎すべきことなのです。
どういうことでしょうか?!
今日はこの中の1)
「社員のモチベーションが下がらないだろうか」についてお話しましょう。
この場合の社長の心配は、
「評価が悪かった人はやる気をなくしてしまうのでは…」
「その結果給与が下がってしまったら、さらにモチベーションが下がるんじゃないか」という心配です。
結論から申し上げましょう。
■悪い評価結果を伝えることはよいことです
■その社員の給与を下げることもよいとなのです
悪い評価結果を伝えられたときの社員の反応は、次の2パターンです。
A君;「よし、自分の改善点が明確になって、何に取り組めばよいかがわかったぞ!」
B君;「自分はこんなにがんばっているのに、認めてもらえなかった……」
また、給与が下がったときの社員の反応は、次の2パターンです。
A君;「次回はここまでできるようになれば、復活できる。よし!それ以上の給与になるようにレベルアップを目指すぞ!!」
B君;「ただでさえ、生活が苦しいのに……。また、小遣いが減らされる……」
あなたなら、どちらの社員に仕事を任せたいですか?どちらの社員と一緒に、会社のビジョンを実現するために働きたいですか?
100%、A君と答えるでしょう。社長はみんなA君のような考え方の社員ばかりにしたいのです。
最初は、B君のような考え方の人が多かった会社も、評価結果や給与の根拠を示し、どうやったらよい評価になるかを具体的に伝えれば、A君のような考え方に変わる人も多いものです。
それでもずっとB君の考え方のまま変わらない人がいたら…
それは、会社にはいてほしくない人材のはずです。
そう、評価を行うことで、あなたの会社の社員が『A君タイプ』か『B君タイプ』かがはっきりするのです!
もっといえば、自分の会社の将来にプラスになる人材か、マイナスになる人材かを見極めることができるのです。
さて、あなたの会社には『A君タイプ』、『B君タイプ』どちらが多いと思いますか?