ミニ講座vol.038

なぜ中途採用で優秀な人材が採れないのか?!4

シリーズで中小企業が採用に失敗し、優秀な人材を獲得できない4つのポイントをお話しています。
 
いくら人事制度を導入し、教育を徹底してもどうしても素材がダメで優秀な人材が育たない。そのために企業の成長がストップしてしまう。
こんな問題を抱える中小企業が非常に多いのです。
 
したがって、優秀な人材を確保するための採用ノウハウ、これが企業の成長に欠かせないものになってきます。
 
にもかかわらず、実態は採用にあまり社長が力を入れていない中小企業が非常に多い。私はこの現状に危機感を抱いています。
一人でも多くの経営者がこの危機的状況に気づき採用に力を入れていただけることを願っています。
 
前号までで採用に失敗するパターン、【求める人材レベル以下の人を採用担当者としている】、【人材補充形式の採用方法】、【求職者へのアピールが足りない】の3つについてお話しました。
 
【社長自身が優秀な人材の入社を拒んでいる】、これが採用に失敗する4つ目の原因です。
 
社長自身が優秀な人材を拒むなんて・・・と思われるかもしれません。でも、社長本人も無意識のうちこうなってしまっている場合があるのです。
 
例えば営業が得意な社長が自分より営業スキルが高い人間を面接してしまうと不採用としてしまう場合等です。
 
もちろん、その社長は不採用理由として「自分より営業がデキルから」とは言いません。
「協調性がない」とか「ウチには合わない」
とか別の理由で断るわけですが、その裏には
「コイツが入ると自分の存在感がなくなってしまう」
「自分が築いたものが否定されてしまう」
「今、自分がやっている仕事が取られてしまう」
等、真の理由が隠れています。
 
しかし、中小零細企業が幹部候補社員を採用する場合は、どこか社長より優れたものを持っている人材が必要な場合がほとんどです。
 
こう考えてください。
【総合力】として社長が上回っていればよいのです。個別の能力では社長を上回るぐらいの能力がある人を採用しないとなかなか中小企業の成長はありません。
 
先ほど書いた事例で、営業部門の幹部候補社員を採用しようとする場合を考えてみましょう。
営業幹部として必要なスキルが
・ヒアリング力
・部下指導力
・企画力
・プレゼンテーション力
・情報収集力
・商品知識
・行動力
の7つだったとしましょう。
この7項目の力の総合が【総合力】とすると、この【総合力】で社長を上回るような人は採用広告を出したとしてもまず来ません。
 
ですから、この力の中で今回の募集で重要視する項目を決めるのです。
 
「これから、3年間、当社は新規開拓の重要度が高いので、【行動力】、【ヒアリング力】、【企画力】、【プレゼンテーション力】を重視して採用を行おう」、といった具合です。
 
先ほどの社長の例では一つの力が社長より優れていることが、【総合力】でも社長より優れているように感じて採用を断ってしまっているということになります。
 
それよりも、それぞれの分野で優れている人を採用し、会社全体で見た場合、【総合力】が優れた組織になっている、という状態を目指します。
 
「社長自身が成長するために自分の仕事を任せられる人材を採用する」中小零細企業の社長にはこの意識が必要です。
 
成長過程の企業では、個別の力で社長よりも能力がある人材が必要なのです。

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