「社長の意思決定の違い」が儲かる会社と赤字会社を分ける:伸びてる会社の共通点2

「社長の意思決定の違い」が儲かる会社と赤字会社を分ける:伸びてる会社の共通点2

「最近儲かってる会社はどんな会社?」
「儲かってる会社はウチとどこが違うんだろうね?」
 
仕事柄、経営者の方によくこのような質問を投げかけられます。
 
当社のお客様の90%以上は黒字会社で、他のコンサル会社や税理士事務所等と比較するとその比率はかなり高い方だと思います。
 
多分、冒頭のような質問が多いのも地元では結構目立っている会社とのお付き合いが多いからかもしれません。
 
その儲かっている会社は赤字会社とどこが違うのか!その違いを私なりに分析してみます。
 
(ここまでは、前回の復習)
 
 
良い会社は【意思決定のスピード】が速いとよく言われます。しかし、「儲かっている会社」が全ての判断事項に対して意思決定が速いかというと、そうではないように感じます。
 
今回は人事のテーマからは少し外れてしまうのですが、この【会社の意思決定】についてお話します。
 
私の場合はお付き合いしているのが中小企業中心なので「会社の意思決定」=「社長の意思決定」ということになります。
 
その社長の意思決定ですが、「儲かっている会社」は単になんでも意思決定が速いというわけではなく、【スピーディーに意思決定すべき事項】と【じっくり検討すべき事項】をはっきりと切り分けて考えることができています。
 
【スピーディーに意思決定すべき事項】
これに関しては社長が即決です。他の幹部や周りの意見は聞いたとしても参考程度に聞くだけで社長の意思を揺るがすものではありません。
 
【じっくり検討すべき事項】
一方こちらは、意思決定をする前にまわりの色々な人に意見を求めたり、幹部に決定自体を任せたりといったことをしながら、じっくり時間をかけて意思決定します。
 
こうすることが、幹部社員が「任せられている」とか「信頼されている」というモチベーションにつながっている会社もあります。
 
要するに「儲かっている会社」の社長は物事の意思決定の前に、この【スピーディーに意思決定すべき事項】と【じっくり検討すべき事項】の切り分けを行っているということになりますね。
 
つまり、
〔決断すべき事項〕⇒〔速く意思決定すべきかどうかの判断〕⇒〔決断に必要な情報収集〕⇒〔決断〕
 
というプロセスで意思決定を行っているということになります。
もちろん、即決すべき事項は〔決断に必要な情報収集〕の部分が〔これまで蓄積した情報〕となるでしょう。
 
自分に置き換えて考えると、私はこのプロセスの中で〔速く意思決定すべきかどうかの判断〕ができていない場合が多いです。
 
どういうことかというと、何でも「速く結論を出した方が良い」と考えて、そのための情報収集等に時間を使ってしまい、いつの間にか他の重要な仕事がおろそかになっていたりします。
 
仕事の優先順位のつけ方の一つにもつながることでしょうが、会社を成長させていくためには非常に重要なことだと思います。
 
人事評価制度を作っていく過程でも社長に意思決定をしていただかないと制度づくりが進まない場面がいくつもあります。
そこに直面して私が感じている「伸びている(儲かっている)会社」と「そうでない会社」の違いを今日はお話しました